求められるゲス人。ゲスが愛される理由。
ゲスとは、心根の卑しいこと。下劣なこと。また、そのようなさまやその人。身分の低い者。
というのが本来の由来であるらしい。
でも、最近テレビで見た現代のゲスの認識はかなり違うものだった。
ゲスな女が、愛される。-あっという間に思い通りの恋愛ができる!
- 作者: 心屋仁之助
- 出版社/メーカー: 廣済堂出版
- 発売日: 2015/08/13
- メディア: 単行本
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「ゲスな女が、愛される」私は本屋さんでちらっと表紙を見た時身分の低い人が愛されるほん?とちょっと不思議に思った。本のイラストからもイケイケな感じがしてあまり気にもならなかった。
後日、作者の心屋仁之助さんがフジテレビのノンストップに出ていて軽くこの本でいう「ゲス」を説明していたのだけれど、私の認識しているゲスの意味とはかなり違うものらしかった。
心屋さんのいう「ゲスな女」とは、
シンデレラのように自分に素直で、貧しくボロボロの身なりでいながらも王国のパーティに出席しようとしたり、王子様からの求婚も身分の違いもわきまえず何の躊躇を持たずに自分の欲求や願望に素直に行動出来る女性の事をさしているらしい。
確かに、物語からあまり詳しくシンデレラの心情を考えた事はなかったけど、天と地のさもある王子様から求婚されて二つ返事で「はい!結婚します!」と答えて幸せを選べる人って実はあまりいないかもしれない。一般人がロイヤルファミリーに嫁いだらどれだけの苦労や困難が待ち構えているか頭をよぎるのが普通だろう。
- 何故いま、「ゲス」な人間が求められているのだろうか。
ゲスな人間とは、自分の欲求に素直に行動できる人の事である。
今までの日本の風潮としては、自分の意見はまず押し通さず他人と協調性を持てる人格が重宝されてきた。内容の同じ仕事を多人数でこなした方が生産率が良かったからだ。でも、今は様々なシステムが構築され機械が仕事を担うようになってきた。そしてネットが発達し、そこでコミュニケーションがとれる世の中にもなった。
単純作業は機械やシステムがこなせるようになってきたので、より、一人一人の個性が重視される世の中になってきたのだと思う。単純な事はますます機械に任され、人工知能も発達していくだろう。未来の私たちに必要なもの、機械に勝る術は、個性と考える力なのだと思う。
- 個性は自分の芯(真)の部分から反映される
個性とは、環境から構築されていくものではなく、自分の真ん中の部分、芯(真)の部分からはっせられるものだと思う。いくら上辺の知識で個性を気取っても自分を偽るという無理な行為からほころびが生じ、他人からも、自分自身にも違和感が生まれてくる。ではどうやって芯のある個性を他人に感じてもらえば良いのか。
それは、まさに「ゲス」になることなのだと思う。
心に余計な装備を纏わず、いつもそのままの心でコミュニケーションをする。いつもどこか本音の部分で話が出来る人であるという事。
駄目な自分を許せないでいると、自分そのものを受け入れられなくなります。弱いありのままの自分を見せたくないと見栄をはったり虚勢をはると、周りに攻撃的になったり逆に消極的になったりする。駄目な自分、そのままの自分を受け入れる、
愛されようとするのをあきらめる
あきらめる事で余計な力がぬけて、そのままの自分を受け入れてくれる人が周りを囲み、良い環境を手に入れる事ができるののだと思う。
これからの未来は、今までのようにレールが無い時代。
経済や、人間の円満な未来を望むのであれば私たちはゲスでいなければならないのかもしれない。人の為にではなく、自分の為に働く社会。
ありのままに。
個性を武器に、未来を切り開く必要があるのだ。